WEB版すいせん [2015年春 号外]

生活行為向上マネジメント委員会 介護報酬改定&人材育成研修会Part2 報告

平成27年度の介護報酬改定はリハビリテーションに従事する私達職能団体としては、非常に大きな期待がかけられている形となっています。反面、その期待に応えられるか否かが、次の診療報酬・介護報酬同時改定の試金石となっていると言われています。

同時に第6期の介護保険事業計画には、地域ケア会議や介護予防・日常生活支援総合事業などの充実が盛り込まれており、私達作業療法士には「地域を支援する」役割にも期待が込められているようです。そこで、今回の研修は地域ケア会議への参画を視野に入れ、①地域ケア会議の概論、②ビデオ事例を使った演習とグループワーク、③ロールプレイの3点を企画しました。グループワークでは職場や経験年数を超えての議論では、どこのグループも熱く議論をしていました。

終了後のアンケート調査では参加者の多くの方が、地域ケア会議のイメージすることができ、地域ケア会議に出席してみたい、と答えて頂き、興味関心の高さを実感いたしました。2025年に向けて、地域包括ケアシステムの実現に向けて、作業療法士が地域に貢献できる職能であるために、必要な研修の企画、運営を続けていきたいと考えています。平成26年度の生活行為向上マネジメント委員会の活動は、一般研修3回、リーダー会議2回、事例検討会5回、人材育成研修会2回、福井県作業療法学会市民公開講座を開催いたしました。これまでに多くの会員に参加していただきましたこと、この場を借りて厚く御礼を申し上げます。(文責 紅野勉)


個別事例のグループワーク風景 対象者情報をICFに落とし込み、OTとしての視点で 必要なアセスメントや課題、対応を検討した。

地域ケア会議のロールプレイの様子 司会(地域包括支援センター職員)、担当ケアマネージ ャー、医師、理学療法士、介護士を設定し現実の会議に 近い形で進行。その場での無茶ふりにタジタジ??
参加者の感想

私の職場は身体障害を主とした医療施設であり、在宅生活に移行していくためのサービス担当者会議には日常的に出席しているが、今回初めて地域ケア会議の講習を受けた。サービス担当者会議は、退院後の生活が始まり新たな問題点が出現しても、充分な対応ができない時があるが、地域ケア個別会議では、退院後の生活に必要な課題や本人の要望に対し、再評価、ケアプランの見直しなどを地域の関係者と共に行い、本人らしい生活、具体的な問題解決につながると認識した。

これからのOTの専門性を生かすために、家族、医療従事者、地域の関係者など様々な方々に自分の意見を伝える、また深く聴く能力を養う必要があると感じる。今後は地域での生活を意識し、日々の治療、家族に対する支援を行っていきたい。

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