WEB版すいせん [2015年5月号]
高次脳機能センター
平成27年5月17日(日)に嶋田病院の7階にある「いちごホール」にて学術部主催の研修がありました。今回は福井県高次脳機能センターの中島OTによる研修でした。
研修内容としては、高次脳の病態からはじまり、OTとしてのアプローチを事例を通して講義されました。福井県内での高次脳機能障害者の現状や、使用できる制度、社会資源の紹介などでした。また、高次脳機能センターの役割、今後の展望などを講義いただきました。
研修を終えての感想
【臨床1年目の方】
今回の講義では、高次機能障害の概要についてとてもわかりやすく、勉強になりました。 また、高次機能障害は当事者だけが疾患に向き合うのではなく、ご家族や周りの方々などあらゆる方々の支援があり、大切さを改めて知ることが出来ました。支援で取り扱う各種の制度を知ることで、これからどこに相談したらよいのか、ご家族に伝えることで支える幅が広がると思うので、まず自信が制度についてしっかり把握し、その人にあったものを提供していきたいと思いました。 ありがとうございました。
【臨床5年目の方】
研修に参加し、高次機能障害を抱えながら生活していく当事者の方、また支援していく家族はたくさんの不安があり、今回の研修では支援にはいろいろな方法があることを学びました。環境調整などの直接的な介入、または相談窓口の紹介などの間接的介入等があること。しかし、そのすべてのことを担うことは困難であり、総合的な支援をしていくためにはそれぞれの専門担当と調整をとり、当事者を取り巻く支援環境を広げていくことが重要であると感じました。またリハビリ職としては障害したところを回復していくことに視点が傾きがちですが、経済的な問題、復職の問題、生活環境等の問題などさまざまな問題を抱えていることが多いため、支援環境を整えていくことが重要であり、支援方法を知るために情報提供を行うことが今後のリハビリ職として必要になっていることを学びました。情報提供ができるようにつねにアンテナを高く挙げ、取り組んでいきたいと思います。