WEB版すいせん [2018年7月号]
リーダー研修会に参加して
医療法人 至捷会 木村病院
岡崎 良光
平成30年5月25日に福井医療大学にて福井県作業療法士会 地域包括ケア推進部主催によるリーダー研修会が実施されました。おおい町名田庄診療所所長である中村伸一先生を講師にお招きし、「地域医療とマネジメント」と題してリーダーシップ論についての講義をして頂きました。
講義の内容としては、中村先生の今までの医師としての多彩な経験を元にユーモアを交えたあっという間の90分間でした。参加する前は成功体験を中心にした講演をされると思っていましたが、実際は中村先生の医師として面、地域づくりの面での失敗体験や困難課題などについての内容でした。失敗に対して非を認め、謝罪する事でお互いを許す事が出来る。当たり前な、人と人の関係性を改めて考える事ができた様に感じています。
さまざまな困難な現象に対して「原因」と「結果」をしっかりと「分析」し、「目標」を立て行動し「目標達成」をされ成長されてきた中村先生の凄さを感じる事が出来ました。また課題困難に事に対してこのような一連のプロセスに関しては、現在私達OTに求められるマネジメント能力の模範となり私自身大変勉強になりました。
最後に研修会のテーマであるリーダーとは何か?OTとしてのトップランナーである事なのか?所属先での役職なのか?経験豊富な事なのか?それぞれ様々な思いがあると思います。私自身も今までは、正しく他の人達を導いていく人と漠然と思っていました。
今回の研修でリーダーとは常に一定の役割ではなく、①先頭に立ち旗を振る役 ②調整役 ③見守り役 ④応援役など、場面に応じて意識して役割を変える事が必要だと感じました。その為リーダーとは、実際には人の役に立ち支えていく人の事を指すのだと感じました。こう考えると私たち作業療法士は、患者・利用者など日々向き合っている人たちにとっては皆リーダーと言えるのかもしれません。今後ともリーダーという名前の印象に囚われずに、私を含めた県士会員がリーダーになるように日々反省と精進をしていかなければならないと強く感じました。