WEB版すいせん [2020年10月号 ②]
地域包括ケア人材育成研修会~オンライン研修を実施しました~
地域包括ケアシステム推進部
福井大学医学部附属病院 三福 優太
2020年9月13日、地域包括ケア推進部による、『地域包括ケア人材育成研修会』を実施しました。今回は、現在のコロナ禍である社会情勢を考慮し、いつもとは違った形で、地域包括ケア推進部初めてのオンライン(zoom)研修を行いました。
研修は2時間という短い時間で、講義とグループワークを行いました。講義は、「医療と介護それぞれの立場での地域包括ケア」というテーマで、講師の紅野勉先生に地域包括ケアシステムの概論を御講義いただきました。グループワークでは、「地域包括ケアシステムに関する知識や情報共有の現状」というテーマのもと、様々な領域の先生方と意見を出し合いました。
講義では、地域包括ケアシステムの基本的な仕組みや動きについて理解することができました。また、地域包括ケアシステムをとりまく医療や介護領域のそれぞれの役割や連携の取り方・重要さなどを改めて知ることができました。
グルーブワークでは、今回はビデオ通話にすることで、お互いの表情を確認しながらできたことや、ファシリテーターの進行を設け、1人1人が意見を発言することができました。対面とは違い、初対面の先生方とも比較的リラックスした環境で取り組めた事も今回の研修の良さだったのではないでしょうか。
今回の参加者は16名でした。参加された先生からは、「領域の異なるOTの顔が見ることが出来たり、意見を聞くことができてよかった」「家にいながら研修会に参加できてよかった」など、オンライン研修ならではの意見が聞かれました。
私自身、今年度より地域包括ケア推進部に入部し、部員の一員として部会等に参加し、研修会開催の準備を進めて参りました。今回のグループワークは、地域包括ケアシステムは地域・介護領域の方だけが関わっているものではなく、医療機関(急性期・回復期)の方々も密接な関係があり、意識するべき点であることを伝えることを目的に計画してきましたが、実際に研修会を行ってみて自身を含め、まだまだ地域包括ケアシステムという言葉にも認識の違いがある事を感じました。急性期病院で勤める自分としては地域と密接に関わる機会が少ない分、自身の立場で出来るつながりを増やし急性期医療機関も地域包括ケアシステムを一緒に造り上げるサポートの一員として支援ができたらと考えています。
また、オンライン研修という初めての試みは、参加人数や、当日の運営、参加者全員とつながれるのか…など色々と心配なところは大きかったです。当日は、グループワークで少しトラブルがありましたが、同じ空間に居なくても、参加者全員と一緒に講義を受けている感覚や、何よりも、一人ひとりと顔を合わせて意見を出し合えたことは、本当に良かったなと充実した研修会になった印象が強く残りました。
今後は各部会でもオンラインを利用した勉強会等が取り組まれていくのではないかと思います。県士会会員の皆様もぜひ一度、様々なオンライン研修や勉強会等への参加をお勧めします!!