WEB版すいせん [2022年3月号]

認知症対策委員会スキルアップ研修会
「認知症高齢者と共に~ひとりの作業療法士の臨床から~」の研修報告

認知症対策委員会委員長
たけとう病院 デイケア野向の舎
中村 こと美

 

 気がつけば 認知症分野に関わり 早20数年、たけとう病院デイケア野向の舎(重度認知症 DC ・精神科 DCに勤務する中村こと美と申します。県士会でも認知症対策委員会の発足以来から関わらせて頂き 、素敵な仲間と共に研修会などを企画させていただいております。
 今回の研修会は、令和4年1月22日(土)18:30から 岡本副会長の懇意にされている長倉寿子先生(厚生労働省勤務)を講師にお招きし 、対策委員会のメンバーと協力してZOOMで無事に開催することができました。今回は68 名と多くの方がご参加下さり、アンケートへの自由記載もとても多く 、認知症分野への関心の高さを改めて実感することができ ました。

 研修会では、長倉先生の臨床の経験をもとに、「関わってこられた認知症の方への実際の支援策や事例の紹介」・「認知症の人に対する対応の基本:認知症の人の見ている世界を理解すること 」・「 認知症ケア(リハビリテーシ ョン)の基本:①その人らしく存在していられること を支援②“分からない”人とせず自己決定を尊重生活歴を知り、生活の持続性を保つケア環境④心身に加え社会的な状態など全体的に捉えたケア⑤家族やケアスタッフの心身状態にも配慮⑥退院・社会復帰を視野に入れたケア⑦最期の時までを視野においたケア」の紹介・そして適切なリハビリを提供するために「脳の機能の知識や神経心理学的な評価の重要性」・「根拠に基づいた介入を行うための方法」「家族や多職種連携の大切さ」・「研究活動の紹介やデータを積み上げていく事の重要性」・「OT 協会での活動や取り組みの紹介」・「政府が求めている認知症施策(認知症大綱)や今後求められている方針の紹介」等々 、たくさんの情報を伝達下さり、とても有意義な時間を過ごすことができました。また質疑応答・意見交換では、臨床で悩まれている方の質問 が出たり、長倉先生のお好みを尋ねる質問なども飛び出して、皆さん思わず笑いが飛び出すような場面も見られ、オンライン研修ですが、ほほえましい時間も皆さんと共有できたのではないかと思います。(ちなみに長倉先生は 、講師謝礼をご辞退された為、先生のお好みをリサーチしたいために委員のメンバーが長倉先生へのお好みを質問する時間を設けさせていただきました。)
 アンケート結果からも、ほとんどの方が「良かった・参考になった」「明日からの臨床のモチベーションアップにつながった」「現場で悩んでいることのヒントになった」などの 回答を得られ、皆さんのスキルアップに一役かえたのであれば大変うれしく思いま す 。
 最後に、今回の講師の長倉先生は、すごい経歴のある先生であり、講演内容も素晴らしかったのですが、ひと きわ魅力的だったのは「笑顔」と「アットホームさ」だったと思います。自分も認知症の方に関わるうえで大切 にしていることは「笑顔」であり、表情の変わらない方や笑顔が出ない方などが特に気になります。重症度に関 わらず、その人の背景(人生経験や生活状況等)をよく知り、声をかけて「なじみの人」になること、困った時 はこの人に声をかければ大丈夫と思ってもらえるような「アットホームさ」も兼ね備えての支援(その人が活き 活きとできるような活動のお手伝いをすること)が特に認知症の方の関わりには重要なのかなと改めて感じた研 修会でもありました。「人」と「人」としての当たり前の視点(自分がされてうれしい支援?自分がされて嫌な支援?)を自問自答しながら、今後も感情豊かな方たちへの支援を大切に過ごしていきたいと思っています。

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