福井県作業療法士会 WEB版すいせん -2022年7月号

一般社団法人 福井県作業療法士会 職能部
福井大学医学部附属病院 リハビリテーション部
亀井絵理奈（理事）・安竹 正樹（部長）

　今回の職能部研修会は 今年度最初の開催ということで、開催内容は普遍性が高く 、特に若手の先生方の臨床の助けになるものを…明日から使える知識を…と考え、作業療法士が専門的に活躍している分野のひとつであり多くのセラピストにとって関心が高いであろう「ハンドセラピィ」をテーマに選びました。講師として北陸ハンドセラピィ学会等で活躍されている金沢大学附属病院 作業療法士の堀江 翔先生に依頼し、ご講演いただきました。当日は 堀江先生から、ハンドセラピィの対象となる疾患とその介入方法などを幅広く説明していただき、若手の先生はもちろん経験年数が高い先生方も改めて知識を整理するきっかけになったようです。入門編でしたが、様々な年代の方に参加いただき 好評を頂いています。特に講演の後半では、スプリント作製の実技をリアルタイムで配信したことで 、オンライン 研修でありながら臨場感があり、皆さんの理解に繋がったのではと考えています。またスプリント材として 熱可塑性プラスチックを使用せず身近な材料で作れるスプリントの紹介もあり、とても参考になったとの意見もいただきました。

　職能部では、今まで同様、会員の皆さんの学術の向上、また日々の臨床において役立つ内容を第一線で活躍される先生と知識の共有が図れるような研修を企画していく予定です。近年はコロナ禍の影響で、すべてオンライン研修となっています。オンラインで実施する難しさもありますが、子育て世代の方々など、なかなか研修会に足を運べない会員の皆さんにとっては、お家で受けられるメリットは大きいものではないかと思っています。また、職能部では、オンライン研修会の参加費を『無料』にしています。これは、研修会に参加しやすくすることもありますが、少しでも多くの会員の皆さんに、県士会に興味をもっていただきたい！という願いも含んでいます。職能部の研修会を通して、その他の県士会活動 にも興味を持っていただけるような内容を今後も検討していこうと思っています。皆さんの実施している『作業療法』の一助となりますよう、今後もたくさんのご参加、ご意見等 お待ちしております 。