WEB版すいせん [2022年10月号]

福井県内の専門・認定作業療法士の紹介⑪

中村病院 リハビリテーション部
作業療法士
山田 祐輝

 

認定作業療法士を習得するに至った経緯

免許を取得した2007年に越前市の急性期医療を担う中村病院に入社し、今年で15年が経ちます。認定作業療法士を習得するに至った経緯として、入社した頃まで遡ると、その頃は、少しでも早く先輩方に追いつかなければいけないという想いから脳血管障害に対する神経生理学的アプローチ、運動器疾患に対する治療手技、高次脳機能障害をはじめとする知識や技術の習得の為、ひたすらに参考書や文献を読み、実践を重ねるという日々が続きました。このような取り組みは現在の臨床における基礎になっているのですが、その一方、このような臨床に対する傾向により、作業療法の核である生活行為に対する考え方は弱く、医療機関で働く私には、対象者の地域生活には意識が及んでいませんでした。このような中、医学モデルに偏ったリハビリテーションを提供することに徐々に疑問を感じるようになりましたが、自分のなかで作業療法とは何なのかという本質的な部分を捉えきれず、いつしか心のなかで引っかかりを感じるようになりました。しかし、その間も自己研鑽のモチベーションは維持していたので、日本ハンドセラピィ学会学術集会(2015年)や日本作業療法学会(2017年)に足を運んだり(発表はしていませんがとても新鮮でした)、その後も思い切って日本作業療法学会(2018年)や東海北陸作業療法学会(2018年)での発表にチャレンジしてみたりと色々と経験を積みました。この時点では生涯教育制度の基礎研修を修了していませんでしたが(選択研修のみ未修)、少し頑張れば認定作業療法士を取得できるのではないかと思い、ここから取得に向けてスタートを切りました。基礎研修修了後は事例報告登録や県外での研修(コロナ禍により一部はオンライン研修)など心身ともにハードではありましたが、そのなかで同じ志を持つ県外の方々と研修内のグループワークを通じて意見交換ができたこと、たくさんの気づきや仕事に対する向き合い方について考えさせられたことなど大変実りのある時間でもありました。そして2022年にようやく認定作業療法士を取得することができ、現在に至ります。

 

仕事上での活かし方

取得後は県士会活動に関する依頼を頂き、改めて認定作業療法士であることへの責任感や使命感を感じています。また、昨年度からMTDLP部にて本ツールの推進活動に携わっていますが、県士会活動に関わることで、今まで医療機関という枠で捉えていた自分の意識が生活行為や地域にも向くようになりました。一方、職場では研修で得られた知識を活かし、作業療法部門の教育体制づくりやスタッフの指導に携わるなど、部門や組織にも意識が向くようになりました。また、自身のリハビリテーションの提供に関しても、対象者を取り巻く様々な要素を俯瞰的に捉える意識、より協働的に支援していく意識が強まりました(しかし、冒頭でも書きました作業療法の本質的な部分を捉えることに関しては未だに不明確であり、今後も追求してきたいと思います)。

 

これから認定作業療法を目指す作業療法士へのメッセージ

取得するにあたり、明確な動機があったわけではないですが、結果として、取得過程や取得したことにより、リハビリテーションや作業療法の捉え方に関して大きな意識改革や行動改革になりました。最後になりますが、現在、国の施策においては地域包括ケアシステムが推進されていますが、私たち作業療法士もその施策への対応として、多職種と協働して組織力を高めていくとともに、作業療法士ひとりひとりが個人力を高めていくことも大切であり、認定作業療法士の取得(取得過程)にはそのきっかけになるのではないかと思います。

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