WEB版すいせん

2025年9月号

「学校を理解して支援が出来る作業療法士の育成研修会」の企画・参加を体験して

  • 特別支援教育委員会委員長
    杉田玄白記念公立小浜病院
  • 吉村 真樹

始めに

 令和7年7月12・13日の二日間に渡りZOOMにて特別支援教育委員会主催による研修会が開催されました。テーマは「学校を理解して支援が出来る作業療法士の育成研修会」です。講師はOT分野から2名、教育分野から2名をお招きしました。参加人数は両日参加55名、1日目のみの参加者は3名、2日目のみの参加者は2名でした。半数以上の方が県外からの申し込みの方でした。

企画、運営に関わって

 今回の企画は昨年度から準備を始めました。前委員長の木下先生を中心に県外の講師の方への依頼や、公募に関する打ち合わせを進め、福井大学、福井県教育委員会の方へは田島会長にも御足労頂き福井県作業療法士会へのご協力をお願いして頂きました。委員の皆様と何度も打ち合わせを繰り返した事で、無事に開催できたのかと思います。チラシ作りや広報、参加者の確認等の事務作業、当日の運営、司会進行等普段の業務とは別に取り組む大変さを改めて感じました。しかし、当日行ったアンケートの回答には前向きな意見が非常に多く、受講された方々が満足されて安心したとともに、今後の委員会活動の励みになりました。

学校文化と作業療法士文化の違い

 教育分野の講師の方には、日本の教育制度、歴史等にも触れて頂きながら講義をしていただきました。特に「障害のある子どもの学校教育の変化」、「学校教員の仕事」について丁寧に教えて頂きました。子どもの実態に合わせて作り上げるカリキュラムマネジメントの実際も学べた事で教育分野の方の視点、捉え方の理解を深められたと思います。OTが教員の方と一緒に多角的な視点で考える味方になるためのプロセスを構築する一助になれば幸いです。

教育現場における作業療法士の支援

 講義の中で総合的なアセスメント、支援の組み立て方を講師の方の活動の内容も踏まえ教えて頂きました。様々な場面で異なる専門職、多職種との協働は増えてきており、そのフレームは出来上がりつつあります。しかし、その展開や発展をさせていくには課題も多く感じられ、まだまだ「OTってどんな事をしてくれるんだろう」と疑問に思われている方はたくさんいらっしゃいます。今回の研修を通して医療モデルとは違う関わりが求められるOTとしての役割を改めて整理できたのではないかと思います。

最後に

 近年、学校に関わるOTが求められる事が増えてきており、一番の課題は人材育成だと個人的には感じています。この研修には基礎編の後に実践編が控えています。委員会として幅広い方に受講して頂けるように準備を進めていくつもりです。学校を理解して支援が出来る作業療法士をみなさん一緒に目指していきましょう。