WEB版すいせん [2020年10月号 ①]
福井県内の専門・認定作業療法士の紹介⑦
氏名 : 樋田貴紀
所属 : 福井赤十字病院 リハビリテーション科 作業療法士
①認定作業療法士(以下認定OT)への道
福井赤十字病院では、脳血管、運動器、呼吸器、心大血管、廃用症候群など様々なリハビリテーション料を算定しています。すなわち、OTとしても身体障害領域において様々な方を担当します。その環境の中で働かせていただいていると、「“OT”をしたいけど病態を理解せずに関わるわけにはいかない・・・」「それぞれの対象者ごとに勉強しながら・・・」ということになるのですが、業務も忙しく中々深めることができないという言い訳が先に立ちます。そこで、「理解するには、資格取得も一つの方法かな」との考えから、3学会合同呼吸療法認定士や心臓リハビリテーション指導士などの取得に至りました。この取得が、後に私にとって認定OTへの近道となりました。
認定OT取得への道のりとしては、まず基礎研修の終了が必須なのですが、その後5年で更新申請が必要となります。私の場合は、認定作業療法士取得研修に全て参加できたタイミングが更新ギリギリでした。事例報告にも難渋しており、「諦めようかな、また次回・・・」と考えていた矢先にOT協会から事例報告登録制度の新規取得要件が提示されました。内容は、「他団体、SIGの資格認定」が追加され(他にも新規取得要件あります!詳細は協会HP生涯教育でご確認下さい)、学会発表2件に加え、「心臓リハビリテーション指導士」を持っていることで、申請できるとのことでした。*結局なんとか事例報告も間に合いましたが、要件の緩和がなければ申請していなかったので、私にとっては重要な要因となりました。
②仕事上での活かし方
そんな私ですので、認定OTを仕事で活かしているというより、仕事の内容が認定OTにしてくれたという方が近いような気がします。認定OT取得研修への参加から学んだこととしては、選択研修にて分野の異なる精神、発達それぞれに参加したことです。OTとしての対象者の捉え方について、視野を広げる大変良い機会になったと思います。
③これから修得を目指す作業療法士にメッセージ
臨床の業務は多忙であり、中々取り組むことが出来ない方はたくさんいらっしゃると思います。しかし、より臨床での取り組みを汲んだ取得要件となっているため、見直してみたら「あと○○したら、申請できる」状態になっているかもしれません。新人の方は、福井県士会教育部でも生涯教育についての説明会を開催しているので、参加していただくとハードルが下がり、取り組みやすくなると思います。