WEB版すいせん [2023年12月号]

県内の専門・認定作業療法士紹介⑮

杉田玄白記念 公立小浜病院
認定作業療法士
吉村 真樹

 

認定作業療法士を習得するに至った経緯

皆さん初めまして。私は嶺南地域にあります、杉田玄白記念公立小浜病院の小児療育センター棟で勤務しています。今年で、臨床は18年目になります。私が発達障がい領域のリハビリに関与し始めたのは、平成19年に始まった文部科学省の外部専門家活用のモデル事業に関わった事がきっかけでした。それまでは、一般的な身体障がい領域で勤務していました。2014年に現職場に移動したのですが、2020年に入るとまだ記憶にも新しいと思いますが、未曽有の新型コロナウイルスの大流行が始まりました。また、時を同じくして生涯教育手帳の会員ポータルサイトへのデータ移行も始まった事を覚えています。当時は、まだアナログな手帳での管理でしたので、申請などが億劫で、取得したポイント等の手続きがだいぶ滞っていました。重い腰を上げ、会員データの移行手続きを済ませ、感染対策と格闘している頃にいろいろな場所でオンライン研修が始まった事を知りました。ちょうどその頃、仕事、子育てともに落ち着き始めた頃だったので、色々と自分を整理する時間が出来たんだと思います。30代も半ばとなり、ふいに自分が求める臨床家の姿を想像しました。何が起こるかわからないという事を経験したばかりでしたので、後悔のしない人生を想像したのかもしれません。以前から、臨床経験を積んでいく毎に、このままの過ごしで方よいのか不安を感じていた自分にとって、遠方でしか受けれなかった研修がオンラインで受けれるようになった。これはチャンスだと思い、認定作業療法士を目指そうと決めました。家族にも了解を得て、進められる事を好きにやらせてもらった結果、約2年間で全ての条件を揃える事ができ、2021年に認定作業療法士の資格を取得しました。

 

習得後の変化、これから習得を目指す方へ

 認定作業療法士になって感じたのは、自分の水準を保つツールだなと感じるようになりました。一定数のポイントを取得し、発表もしていく。自然と自分をアップデートしてくれるものだと思います。また、認定作業療法士を更新していく中で、臨床、研究、教育を自分なりにバランス良くこなしていくことが、仕事への自信にもつながっていると思います。昨年、登録理学療法士制度が始まりました。生涯にわたり知識、技術の維持、向上がこれまで以上に求められています。作業療法士も同様の事が求められる時代が必ず来ます。自分をアップデートしていく術を新人のうちから学んでいくべきだと思いますが、その土台が、皆さん果たしてできているのでしょうか?恥ずかしながら、私は最近になりやっと整い始めたと感じています。

 余談ですが、昨年から自分の子供が通う少年野球チームのトレーナーをしています。認定作業療法士の取得の時に自分を奮い立たせた経験が生きたのか、野球経験が乏しい自分でも何とか飛び込んで行けました。難しさもありましたが、整形現場での経験、発達を診ている経験がもの凄く生きて、なんとか形になってきました。チーム内にも発達が未熟な児童がいます。自分が知っている事を周りの大人に伝え、子供の理解を広める事が出来ています。作業療法士をしていて良かったなと。作業療法士って本当に素晴らしい仕事だなと思いました。勉強した事は必ず人生のどこかで役に立つ時が来ます。新人、ベテラン関係ありません。人生を豊かにするために、認定作業療法士を目指しませんか。

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